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「鎮魂歌―亡き友人柴田昇宣氏に捧げる―」/ 組曲「鎮魂歌」(作曲:鶴原明夫) [曲目解説]

※「鎮魂歌」
第2回演奏会、2005年11月12日、名古屋市守山文化小劇場
第二ステージ1曲目、指揮:渡邉聡

※ 組曲「鎮魂歌」
第3回演奏会、2007年6月2日、名古屋市東文化小劇場、
第二ステージ1曲目、指揮:大橋一輝


「鎮魂歌―亡き友人柴田昇宣氏に捧げる―」

本曲は、平成17年3月30日に急逝した当団員、柴田昇宣氏の死に寄せて、
当団名誉音楽監督である鶴原明夫氏が作曲、今回の演奏が初演となる。

「私が『鎮魂歌』を書いたのは、友人を亡くした悲しさ、
慟哭がインスピレーションを呼び、珍しくあふれ出てきたからである。

打ちひしがれていたとき聴いたのは、自分の「心臓の鼓動」であった。
これは「確かな命の象徴」であった。

湧き出てくる慟哭を、この鼓動に乗せよう。

これで決まった。
インスピレーションが途切れる前に、一気に五線紙に移した。

無調性の慟哭が、意外にも非常にメロディックであった。

悲しみが少しは昇華できただろうか。

でもやはり唐突な終結。
自分の鼓動が、最後は彼の鼓動に入れ替わり、
終わってしまった。(作曲者記)」


組曲「鎮魂歌」

本曲は、当団第二回演奏会で上演した『鎮魂歌』を元に、
三曲から成る組曲として再構成して作曲された。

1.慟哭 
旧作「鎮魂歌」に使用されたエリック・サティの
ある有名な曲のモチーフが、顕在化された形で絡んでくる。
悲痛な旋律を支えている心臓の鼓動が印象的。

2.鎮魂 
ウーゴ・ボッタキアーリの名曲の主題を
短調に移調して用いている。まだ昇華しきれない、
虚ろ気な雰囲気が印象的。

3.安らぎ 
慟哭の冒頭を回帰させたのちに
安らぎに満ちたメロディが流れ、
すべての負の感情が昇華されていくかのように
静かに消えながら曲を締める。

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