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Burlesque(バーレスク)(作曲:大栗裕/編曲:帰山栄治) [曲目解説]

※第5回演奏会、2009年11月1日、名古屋市名東文化小劇場
第二ステージ1曲目、指揮:大橋一輝

大栗裕(1918-1982)は大阪市生まれ。

戦中、戦後は日本交響楽団(現在のN響)や
大阪交響楽団(現在の大阪フィル)でホルン奏者として活躍。

その間、独学で作曲を学び、オペラ『赤い陣羽織』(1955年作曲)で
作曲家としてデビュー。
巧みなオーケストレーションと故郷大阪の俗謡や童歌を
モティーフにした作品群から「浪速のバルトーク」の異名を持つ。

『大阪俗謡による幻想曲』は朝比奈隆(1908-2001)指揮により
ベルリンフィルで演奏され、一躍作曲家として知られるようになった。

また、吹奏楽作品を旺盛に残しており、『大阪俗謡-』の吹奏楽版や
『神話』などの全日本吹奏楽コンクール課題曲群は今日でも愛奏され、
吹奏楽関係者にとってはなじみの深い作曲家である。

マンドリン合奏作品も『舞踏詩』(1979年)や
『シンフォニエッタ』シリーズ1-7番、『音楽物語』シリーズなど多数あり、
作品数では管弦楽や吹奏楽以上である。

これらの作品は、音楽顧問を務めていた
関西学院大学や名城大学、京都女子大学の
マンドリンクラブのために作曲され、
世界的作曲家による貴重なレパートリーとなっている。

本作は、1981年に名城大学マンドリン合奏団のために作曲、
同年の第17回東海学生マンドリン連盟合同演奏会にて初演。

「Burlesque(バーレスク)」とは、道化曲とも訳され、
滑稽で風刺的な性格を有した曲のことで、
特定の形式は定まっていない。

演劇などでは、先行する古典作品をパロディ化し、
さらには下品な笑いをもたらす作品のことを指す。

本作は諧謔的なアレグロと不安定なアンダンテという
急-緩-急(再現)の三つの部分から成る。


(以下余談)

「バーレスク」の意味についてはwikipediaにも個別ページがありますので
そちらをどうぞ。
ちなみにですが、数年前、同名の映画が公開されてましたが、
もちろん本曲とは関係ありません。

本曲はバーレスク本来の意味とはあまり関係なく、
作曲者の持ち味である土俗的なパワーを秘めた純音楽でないかと思います。

なお、大栗氏には吹奏楽作品にも「バーレスク」という
1977年度吹奏楽コンクール課題曲になった作品がありますが、
本曲との関係はあまりないようです。
(今回の余談は関係ないばっかだな・・^^;)
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